伝統の上田紬(1960年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1960(昭和35)年に撮影された「上田紬」の工房の映像です。
信州は昔から養蚕が盛んで、江戸時代からは織物の生産が各藩で始まります。
上田だけでなく、松本や飯田でも紬が織られ、それぞれの地域の特産品になりました。
上田紬は今から400年ほど前、真田昌幸が奨励した真田織に端を発します。
江戸時代には奄美大島の大島紬、茨城の結城紬とともに「日本三大紬」と言われました。
絹100%で光沢があり、手触りも良く軽くて丈夫な上田紬。
織られた反物は映像が白黒なのが惜しいくらい美しく見えます。
太平洋戦争後に上田紬を再興しようという活動が始まり、着物ブームもあって、この映像が撮影された頃には60軒ほどの工房があったようです。
今は数軒になってしまいましたが、時代に合わせた工夫を重ねて伝統の上田紬を受け継いでいます。