いざ海底炭田へ!「端島炭鉱」~NBCカメラ潜入!海面下340ⅿの世界~

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00:01:46 昭和48年(1973)12月

垂直の立て坑に設置されたケージに乗り、海面下340メートルの地下坑道に降りていきます。キャップランプを着けたヤマの男たちが向かうのは、さらにその先にある採炭現場でした。軍艦島の名で知られた端島(はしま)は海底炭田から石炭を掘り出す炭鉱の島でした。この炭鉱が閉山する直前の昭和48年(1973)12月、NBCのカメラは、坑口から最前線の現場までの坑内の様子を克明に記録していました。坑道を走る「人車」トロッコにも乗って石炭の採掘現場、切羽(きりは)に向かいます。そこは端島から2キロあまり離れた「三ツ瀬」と呼ばれる鉱区で、途中には坑内の状況を監視する見張り所が設けられていました。この日撮影された現場は海面下150メートル、坑口から2.4キロも離れた地中で、〝黒いダイヤモンド〟石炭は「炭層」と呼ばれる地層の一部になって地下深く眠っていました。端島の炭鉱マンたちは天井から潮水が降る切羽に鉄柱を組み込み落盤を防ぎながら炭層を掘削しました。端島の石炭は高品質で当時国内では数少ないコークスの原料炭となりました。その反面、炭層は極めて柔らかく粉になりやすいため、ほかの炭鉱と比べて自然発火の危険性が高いヤマとしても知られていました。端島の炭鉱マンはまさに命懸けで〝黒ダイヤ〟を掘り出していたのです。

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