長野・津野の「お仮屋の神事」(1986年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1986(昭和61)年の2月に長野市の津野地区で撮影された映像です。
道路脇にわらで作った小屋が並んでいます。
その小屋にスーツを着た男性4人が後ろ向きに入ります。
4人は地区を代表して伊勢神宮に参拝した「代参人」で、神様に見立てられています。
小屋に入った代参人はお神酒を飲み、田作りときんぴらごぼうを食べます。
小屋から出る時も入る時同様「後ろ向き」。
こうした所作は全て昔から受け継がれています。
このあと小屋は燃やされ、代参人と一緒にやってきた神様は煙に乗って伊勢に帰ると言い伝えられています。
江戸時代から続くとされるこの行事、「伊勢講のお仮屋」と呼ばれるもので全国的にも珍しかったのですが、この取材の数年後に行われなくなったということです。