坂北村でお作始めの神事(1986年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1986(昭和61)年に旧坂北村(現在は築北村)で撮影された映像。
農作業の開始に先立って、毎年3月9日に刈谷沢神明宮で行われてきた春祭りの神事です。
「御田植祭り」とも呼ばれるこの行事では、張子の牛を持つ男性めがけて集まった人たちが雪を投げつけます。
このあたりは降水量が少なく、住民たちは干ばつに悩まされることもありました。
雪を投げるのには田んぼが水不足にならないようにという願いが込められているそうです。
雪を投げる勢いは結構強く、張り子の牛を手にした男性も思わず顔を隠します。
こうした田植えに関するお祭りは、県内では諏訪や大町などでも行われていて、坂北では概ね400年前くらいに始まったとされています。
豊作を願うこのお祭り、県の指定無形民俗文化財となっていて、最近では3月第2週の日曜日に合わせて行われています。