タイマツ行列と万灯流し ~原爆犠牲者を慰霊~
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
アメリカが長崎に原爆を投下して29年、被爆地では犠牲者を弔う灯りに包まれました。昭和49年(1974)8月9日、被爆から29年を迎えた長崎の平和公園に浦上のカトリック信徒1000人がタイマツをかざして集まりました。爆心地のとなり、浦上地区はあの日の原爆で壊滅、信徒を含む多くの市民が即死、もしくはまもなくして死亡しました。平和公園を出発したタイマツ行列は讃美歌とともに炎の列をつくって静かな歩みを続けました。多くの被爆者が水を求めて息絶えた浦上川では、原爆犠牲者慰霊奉賛会の人たちによって万灯が流されました。水面を照らす万灯のほのかな灯りはゆっくりと被爆地の川を下り、遺族や生き残った被爆者は手を合わせて犠牲者に祈りを捧げました。