記憶の中の五島養蚕 ~「春まゆ」出荷作業 ・シルクブームで活況!~
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
純白の「まゆ」が選別台に広げられ、不良品がまじっていないかどうか入念にチェックされています。平成元年(1989)6月、五島・富江町の農協では「春まゆ」の出荷作業が行なわれていました。計量して袋詰めにし、島内の製糸工場に出されましたが、この年はシルクブームによる需要の伸びもあって、生産農家への仮渡し価格はキロあたり2500円と、それまでで最高となりました。5月から6月にかけて採れる春蚕(しゅんさん)の「まゆ」はほかの時期のものと比べて品質が最も良いとされています。養蚕はかつて五島農業の柱の一つで、長崎県内の「まゆ」のおよそ9割を生産していましたが、1990年代後半には五島から姿を消しました。