旧国鉄「長崎港線」レール撤去開始 ~幻の終着駅の痕跡~
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
昭和の終わりごろまでレールは残っていました。かつて長崎市出島の海岸通りを走り、その後廃止された旧国鉄・長崎港線の線路周辺が平地化されることになり、昭和63年(1988)1月から現地でレールの撤去作業が始まりました。この作業は旧国鉄の資産を管理している国鉄清算事業団が実施したもので、この日はレールを焼き切って取り外したり、枕木を撤去する工事などが行なわれていました。旧長崎港線は戦前の昭和5年(1930)、長崎上海航路の連絡路線として開業しました。区間は長崎駅と出島の長崎港駅を結ぶ1.7キロで、上海航路廃止後も線路は貨物線として使われましたが、昭和62年(1987)の国鉄民営化と同時に廃止されました。旧長崎港線には10か所の踏切がありましたが、この作業でレールやポイントなどと共にすべて撤去され、1年後には平地となりました。線路の跡地は今、歩道や公園になっています。