「県立美術博物館」 落成開館式 ~記憶の中の建物たち~
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
この建物が完成したことで、10年に渡った長崎国際文化センター建設事業はすべて終了しました。昭和40年(1965)11月、長崎市立山町の「県立美術博物館」が完成しました。この日は落成開館式が行なわれ、秩父宮妃殿下が記念に館内を見学されるなどして完成を祝いました。この施設は総事業費1億8000万円あまりをかけて建設されました。当時九州一を誇ったデラックスな美術博物館で、2階大展示室の外壁には唐船や十字架、長崎名物のハタなど長崎の郷土色豊かな図柄を彫り込んだ大きな壁画が飾られていました。原爆で壊滅した長崎市を平和な文化都市としてよみがえらせようと昭和30年(1955)にスタートしたのが長崎国際文化センター事業でした。この事業では、長崎水族館、県立図書館、長崎国際体育館、網場の水泳プール、長崎市公会堂が次々に建設され、最後の事業として完成したのが美術博物館でした。令和6年(2024)の今、これら6つの施設で残っているのは、長崎総合科学大学の施設として再活用された水族館の建物だけです。