木造旅館「諏訪荘」買戻しで決着 ～作家・丸谷才一が絶賛した旅館～
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
80年代長崎市で、諏訪荘(すわそう)という民間の古い旅館が注目を集めていたのをご存じでしょうか。諏訪神社の近くに建てられていた大正初期の建物で、日本でも3本の指に入るほどの歴史的にも価値が高い純日本式の木造旅館でした。この諏訪荘について、東京の大手不動産業者が高層マンションを建てるため所有者から買収しました。しかし地元から周辺の景観が壊れるなどとして保存を求める声が強まったため、地元の有志でつくる諏訪荘保存会と業者との間で譲渡交渉が行なわれました。そして曲折の末、この映像が撮影された昭和60年(1985)9月、保存会が7億8000万円で買い戻すことで決着し、取り壊しを免れたのです。その後諏訪荘は平成元年(1989)、諏訪神社の境内に移設復元されました。
