昭和45年（1970年）「国鉄松浦線・春の田園風景を走る蒸気機関車」（4月）
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
NBCのライブラリーには長崎県内の鉄道をめぐるニュース映像が数多く保存されています。その中で今回紹介するのは、廃止の危機に直面していった旧国鉄・松浦線に関する昭和45年(1970年)4月のカラーフィルムです。
松浦線は佐世保から松浦を経て佐賀県有田を結ぶローカル線ですが、炭鉱閉山などによる利用客の減少で赤字路線に陥り、廃止の対象になりました。
昭和40年代半ばはまだ蒸気機関車が運行していました。映像中の「駅無人化反対」の立て看板を除けば、県北ののどかな風景をバックに、勢いよく煙をあげて走り、上り坂を登ってくる蒸気機関車の力強い姿がほぼ全編に渡って映し出されています。
しかし、その機関車は地元や労働組合が反対を強める中、駅の無人・合理化と近い将来の路線廃止という、当時松浦線が置かれていた厳しい現実を背負い走っていたのです。
旧国鉄・松浦線はその後も存続か廃止かで揺れ続けましたが、今はMR松浦鉄道が路線を引き継いでいます。
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