「坂の町長崎」のスケッチ ～ゴミ収集に対州馬…ちょっと昔の長崎～
ユウガク | NBC 長崎放送映像のタイムマシーン
家屋がひしめく斜面地に、階段や坂道が毛細血管のように隅々にまで伸びています。こうした坂の町・長崎ならではの風景をスケッチした昭和63年(1988)10月の映像です。住民サービスのゴミ収集もその一つ。階段の途中途中に出された家庭ゴミを人海戦術で大きなバケットにいったん回収し、そりのように階段を滑り降ろして清掃車が通れるところまで運んでいきます。この作業を初めて見る人は驚きを隠せないはずです。郵便配達は毎日が〝山登り〟です。雨に負けず風にも負けず、暑い日も寒い日も階段を上り下りして一軒ずつ郵便物を届けていきます。そんな坂道で活躍したのが対州馬(たいしゅうば)です。小柄ながらも力持ちの対州馬は、畑では農耕馬として、坂道では重い建築資材などを運び上げる馬として活用されました。今では個体数も減り、ほとんど見かけなくなりましたが、昭和の坂の町長崎を象徴する映像の1つとなっています。
