穂高神社の榊立(さかきだて)神事(穂高町・1982年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1982(昭和57)年のニュースから。
「四至榊立(ししさかきだて)」と呼ばれる穂高神社の神事を取材した映像です。
この神事は20年に一度、新しく造り替えた本殿に神様を移す「大遷宮祭」や、大遷宮の間に2度行われる「小遷宮祭」(建て直さずに本殿を修繕します)の100日前に行われます。
「四至」とは「四方の境界」のこと。
神社の周囲1里(約4キロ)四方を清める儀式で、境内で神事を行った神職や氏子たちが、神社の周辺を歩い榊の木を立てて注連縄を張り、お祓いをしました。
境界点の中には雪が積もった農地もありますが、一行は雪かきをして中に入り、お祓いを済ませていました。
神社に伝わる古文書には1483(文明15)年(応仁の乱が終息してから6年後)に本殿を建て直したという記録が残っているほか、それ以前にも定期的に遷宮が行われていたと考えられています。
氏子たちは遷宮の成功を願いながら神事を執り行いました。