修験者が無病息災を祈る 千駄焼き(山ノ内町・1959年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1959(昭和34)年のニュースから。
山ノ内町渋温泉の通りを練り歩くのは御嶽教の信者たち。
中には猿田彦などの神面を付けた人もいます。
一行は舞ったり綱を切ったりしながら進みます。
沿道の旅館では宿泊客が興味深そうに行列を見ています。
毎年立春の日(節分の翌日)に行われるこの行事のクライマックスは「千駄焼き」。
上林不動尊の境内では薪を燃やした炭が一面に敷かれ、その上を行者が歩きます。
炭からは煙が上がっていますが、行者は表情も変えずにゆっくりと歩を進めていました。
火渡りが終わると境内では御供まきも行われ、大勢の人がご利益を手にしていました。
火渡りは無病息災や平穏を祈る行事で、160年以上の歴史があるとされます。
地元の人たちにとっては雪が降り続く冬の終わりに思いを馳せる行事でもあります。