境内は大混雑! お田屋祭り(長野・1960年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1960(昭和35)年のニュースから。
長野市南部の川中島にある伊勢社で毎年1月6日に行われる「お田屋祭り(おたやまつり)」の映像です。
「お田屋」とは伊勢神宮の神職が地方へ出かけた時の宿舎で、「御旅館」と書いても「おたや」と読みます。
(伊勢社は全国に4〜5,000ほどあるとされ、伊勢神宮との関係が深いと言われます。)
お宮の境内や周辺には所狭しと縁起物などの露店が並び、大勢の人でにぎわっています。
このお祭りは長野市南部では最大級だそうです。
混雑はまるで三が日の初詣のようですが、実際に伊勢社では2年詣りのように前日(5日)の深夜からお詣りする人もいるんだそうです。
参拝者に振舞われているのは甘酒。
寒い季節だけに湯気が立つ甘酒は何よりのもてなしです。
社務所では「御種銭(おたねせん)」の貸し出しも。
商売や預金などに使うと御利益があるとされ、次の年に倍額を返します。
ちなみに伊勢社がある地区は御厨(みくりや)と呼ばれますが、これは「神様の台所」という意味で、昔は伊勢神宮の直轄地だった名残とも言われます。
「お田屋祭り」は長和町や上田市でも行われていますが、祭りの内容は場所ごとに違います。