農家の冬の副業は? 師走の戸隠(1959年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1959(昭和34)年に戸隠村(当時)の師走の風景を撮影した映像です。
畑仕事ができない冬も、農家の人は忙しい毎日を過ごします。
当時、戸隠は麻の産地でした。
(雪が多い北信は湿度が高く糸切れが少ないため適していたのだそうです。)
麻は茹でて繊維を柔らかくした後で乾燥させ、手作業で繊維を取り出していきます。
こうして出来上がった麻糸は仲買人などを通して出荷され、農家の貴重な収入になりました。
しかし合成繊維の普及や安い外国産の流入で次第に栽培されなくなったそうです。
映像にはとうもろこしを庭で干している様子や、(ビールの原材料として使われる)ホップの畑などが映っています。
国内で生産されているホップの中で最も量が多いのは「信州早生」という品種。
県内で開発され、大正時代から栽培されているそうです。
ただホップも外国産に押されて国内での生産は昔に比べると少なくなりました。
畑の向こうの戸隠連峰は雪化粧。
里が大雪に覆われる厳しい冬はもうすぐそこです。