児童が昔の脱穀を体験(伊那・1984年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1984(昭和59)年に伊那市で撮影された映像です。
新山小学校の子どもたちが脱穀を体験しました。
脱穀とは刈り取って収穫した稲を干して乾燥させた後、その穂先から籾(もみ)を外す作業で、地域によっては「稲こき」とも呼ばれます。
児童が体験したのは昔の脱穀。
まず教わったのは竹に稲を挟んで動かし籾を取る方法です。
力を入れて稲を引くと籾がぱらぱらと落ちます。
江戸時代に発明された「千歯こき」を使う場合は鉄の歯の隙間に稲を入れて引き抜きます。
子どもたちは脱穀した籾に混ざっている葉や藁くずを人工的に風を起こして選別する「唐箕(とうみ)」を使った作業や、籾から籾殻(もみがら)を取り除いて玄米にする「臼ひき」も体験しました。
今では機械化が進みましたが、昔の人たちは米を1粒も無駄にしないよう、様々な知恵を駆使して農作業にあたっていました。