伝統の土びなが復活(中野・1958年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
中野市に伝わる土びな。
江戸時代後期に初代の奈良栄吉が行商で訪れた京都・伏見の土人形に心をひかれ、職人を呼び寄せて作り方を習ったのが始まりとされています。
以来、人形の製作は奈良家で代々受け継がれてきましたが、戦時中に材料の不足もあって一時中断しました。
この映像はおよそ20年ぶりに人形作りを復活させた4代目の奈良政治さんです。
伝統の型に粘土を押し込んで人形の型を取り、釜で素焼きにしてから絵の具で柄を描いて完成させます。
取材の翌年には中野市のひな市で売られるようになり、毎年行列ができるほどの人気です。
現在は5代目の久雄さんと6代目の由紀夫さんが伝統を継承しています。
型枠は90種類ほどが受け継がれていますが、現代に合わせた彩色の方法も取り入れているそうです。