中野の餅かえ行事(1960年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1960(昭和35)年の中野市です。
民家で始まったのは餅つき。
もち米を蒸し、臼でついていきます。
部屋の中は湯気でいっぱいに。
子どもも笑顔で見守ります。
つきあがった餅は丸めて熱いうちにわらの中へ。
餅を入れたわらは「ワラット」というんだそうです。
縁側ではそれとは別にわら馬を作っています。
器用にわらを編んで馬の形にし、ハサミで整えて完成です。
この時代はほら貝が行事の合図。
家から「ワラット」とわら馬を持った人たちが出てきました。
地区の人たちが集まると「ワラット」やわら馬をそれぞれ交換し合います。
「ワラット」の中のお餅を食べると風邪をひかないという言い伝えがあるのだそうです。
「餅を替える」ので「餅かえ」。
400年ほどの歴史があると言われています。
こうした行事は東信の一部でも見られます。