木曽馬の市(福島町・1966年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1966(昭和41)年、木曽の福島町(現在の木曽町)で木曽馬の市が開かれました。
(家畜市場なので牛も映っています。)
飼育農家が会場に手塩にかけて育てた木曽馬を持ち込みます。
可愛い馬を手放すためか、ブラシをかける女性の顔は寂しげです。
木曽馬の市は江戸時代中期に始まったと言われ、明治以降は福島の白河、鳥取の大山と並んで日本三大馬市とされました。
しかし、体格の良い外国の馬が軍用馬として重宝されるなど、日本古来の木曽馬の需要は低くなっていきます。
戦後になって木曽馬の復元・保存運動が起きますが、最盛期の1916(大正5)年には7,000頭近くが飼育されていた木曽馬は、この頃にはわずか500頭ほどに減っていました。
市の活況も昔のことになりましたが、SBCには1970年代の木曽馬市の映像も残っているので、その頃までは取引が成立していたようです。
映像には9万円で競りが成立した様子も映っています。
今の貨幣価値では40万円ほどでしょうか。
なかなか高価な買い物です。
木曽馬は保存運動が行われたこともあり、今でも130頭余りが飼育されているそうです。