善光寺門前の老舗旅館 歴史に幕(1986年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1986(昭和61)年、長野市の老舗旅館がまた1つ消えました。
善光寺の門前にあった「五明館」です。
江戸時代中期から営業、当時は脇本陣を務めていました。
映像を見ても格調が高い内装、趣のある日本庭園など、名旅館の趣です。
作家の池波正太郎さんが長野に来た際の定宿だったことでも知られています。
しかし1932(昭和7)年に建てられた旅館は老朽化が進み、この年、休業することになりました。
当初建物は全て取り壊す予定でしたが、保存を求める声が出たため1棟をそのまま残し、レストラン部門が営業を続けました。
レストランも2011(平成23)年に閉店しましたが、旅館のフロント部分は郵便局として再利用されているほか、レストランはカフェ併設のパティスリー(洋菓子店)となっています。