川上犬(1970年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
川沿いを散歩する川上犬。
1970(昭和45)年の映像です。
川上犬は運動能力が高いため「祖先は人に飼われたオオカミ」とも言われます。
標高1100~1400メートルの川上村は夏も涼しく真冬は-25℃にもなることもあります。
川上犬もこうした気候に順応していて、寒さに強い反面、高温多湿には弱い性質を持ちます。
このあたりでは江戸時代には稲作などができず、カモシカの毛皮を年貢として納めていましたが、このカモシカ猟に欠かせなかったのが俊敏で勇敢な川上犬でした。
しかし昭和に入るとカモシカ猟は徐々に下火になり、他の犬種との交配も進むなどして、純粋な川上犬はほぼ全滅します。
この映像が撮影されたのは、復活に向けて関係者が懸命な努力をしている頃でした。
映像を見ると「かわいい」の一言ですね。
努力が実って、村内では350頭ほどの川上犬が飼われているということです。