野辺山高原 世界一の電波望遠鏡(1982年)
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1982(昭和57)年の3月、野辺山高原の宇宙電波観測所に「世界一」の電波望遠鏡が設置されました。
レンズや鏡などを使って光を放つ星や銀河を観測する天体望遠鏡と違って、電波望遠鏡は電磁波を広く観測することができ、星間ガスなどの観測にも適しています。
アンテナの直径が45mの野辺山の望遠鏡は「ミリ波」と呼ばれる電波を観測できる望遠鏡としては世界最大。
天体からのかすかな電波を捉え、星の周囲にどんな光を放たない物質があるか、どんな動きをしているのかなどを調べています。
観測所のホームページには「日本の電波天文学の聖地。戦後間もない頃に誕生した日本の電波天文学は、野辺山にて、太陽電波の観測、さらに45m電波望遠鏡を中心とした宇宙電波の観測によって、世界レベルへと発展しました」と記されています。
野辺山高原は標高1,350m。
山に囲まれた平坦な地形で、水蒸気の量や雪が少ないことなどから電波観測に最適な場所なんだそうです。
観測開始から40年以上が経ちましたが、世界最先端の観測は今も続けられています。