志賀高原にロープウェイ(1960年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1960(昭和35)年3月、志賀高原に初めてロープウェイが開通しました。
開通したのは蓮池と発哺(ほっぽ)温泉間の1.5キロで、志賀高原の入口と真ん中あたりを結ぶ路線になりました。
当時は今より道路事情が悪く、冬には道路が通行止めになることも少なくありませんでした。
そのため片道8分で移動できるロープウェイは、観光客だけでなく住民にとっても重要な交通手段だったそうです。
開通の5年後には乗客が年間45万人に達します。
この頃から日本ではスキーブームが始まり、ロープウェイは志賀高原の集客にも効果を発揮していきました。
しかし、1998(平成10)年に開かれた長野オリンピックがロープウェイにとっても大きな転機になります。
大勢の選手や関係者、さらに観客をスムーズに移動させるため、大規模な道路整備が行われたのです。
ロープウェイの区間に加えて奥志賀方面にまで行ける県道が開通、その後は陸路での移動が定着します。
利用者の減少も続き、志賀ロープウェイは2011(平成23)年にその役割を終えました。