江戸時代から続く伝統 龍渓硯(辰野町・1959年)

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00:01:35 1959

1959(昭和34)年に辰野町で撮影された映像です。
横一列に座った職人さんたちが作っているのは硯(すずり)です。
ノミや使って手作業で石を削る人、やすりで研磨する人、薄墨を塗り込む人、それぞれ自分の作業を手早く、しかし丁寧にこなしていきます。
この硯は原石が天竜川水系で採れるため「龍渓硯」と呼ばれます。
硯が作られるようになったのは江戸時代末期。
農民が偶然見つけた黒い石をある漢学者が硯にしたところ、非常に良い硯になりました。
高遠藩は硯作りを奨励、藩の貴重な収入源にもなりました。
明治になって西洋の文房具が普及すると硯の生産は下火になりましたが、昭和に入って再び盛んに作られるようになりました。
映像でも出来上がった硯が積み上げられていて、引き合いが多かったことがうかがえます。
手彫りを旨とする「龍渓硯」。
今は県知事指定の伝統工芸品でもあります。

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