馬頭観音のだんご投げ(豊科町・1990年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1990(平成2)年のニュースから。
豊科町(現在は安曇野市)の下中曽根という地区に伝わる「だんご投げ」を撮影した映像です。
地区の子どもたちが杵と臼で米粉をついてだんごを作ります。
一部はお汁粉にしてみんなで食べます。
こういうことがあると子どもたちも行事が楽しみになりますね。
そのあと子どもたちは「だんご投げるで来いよ」と言いながら地区を歩いて回ります。
地区の中にはあちこちに馬頭観音と呼ばれる石仏があります。
馬頭観音は農耕や人、物の移動に従事した馬を供養するもの。
昔は馬はとても大切にされ、農耕馬の戸籍まであったそうです。
地区から農耕馬がいなくなってもうかなりの年月が経ちますが、だんご投げの行事は子どもたちの手で受け継がれていました。
だんごを観音に供えてお詣りした後、子どもたちは松の木の上から集まった大人たちめがけてだんごを投げます。
なぜ木の上からだんごを投げるのかは、この取材の時点で知っている人がいなかったそうです。