雪の下で熟成 「かんらん」の出荷(白馬村・1964年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1964(昭和39)年のニュースから。
農家の人がスコップで雪の中から何かを掘り出しています。
当時の原稿には「雪深い白馬村で、雪中かんらんの収穫が始まった。
秋に蒔きつけをしておいた“かんらん”が雪の下で成長し、出荷の時期を迎えている。
1メートルを超す雪をシャベルで掘り起こし鎌で収穫をしていくが、季節外れで値段も高く主に高級料理店に売られる」と書かれています。
「かんらん(甘藍)」はキャベツの和名。
今はあまり使われなくなりましたが、この頃はごく普通にキャベツをかんらんと呼んでいたようです。
なぜ雪の中で育てたのかというと「甘くなるから」。
雪の中の野菜は凍らないように水分や栄養素を糖分に変えるため、甘くおいしいキャベツになるのです。
長野県内では雪の多い北信で、キャベツだけではなくニンジンやカブなど様々な野菜が今でもこうした方法で栽培、出荷されています。