飯山・小菅神社で3年に一度の柴燈神事(1960年)
ユウガク | SBC 信越放送信州あの日あの時
1960(昭和35)年に飯山市の小菅神社で撮影されたお祭りの映像です。
神社がある小菅山は1300年前に修験道の開祖役の行者によって創立されたとされ、 北信濃三大修験霊場の1つに数えられます。
その小菅地区で3年に一度だけ「天下の奇祭」が行われます。
それが「柱松柴燈神事(はしらまつさいとうしんじ)」(国の重要無形民俗文化財)。
山伏の修験行事として 奈良時代から続くと言われています。
上(かみ)、下(しも)と呼ばれる2本の柱松に5~7歳くらいの子どもを担ぎ上げ、どちらかが先に点火するかを競います。
柱松は高さ4メートルほど。雑木を山ブドウのつるで束ねて杉の枝などで飾り付けをされています。
合図が聞こえると子どもを担いだ若衆たちは全速力でそれぞれの柱松に駆け寄り、火を点けます。
火が点くと子どもは柱松から降ろされ、担いだ若衆は「休み石」まで走ります。
この石に先に着いた方が勝ちで、上が勝てば 天下泰平、下が勝てば 五穀豊穣と言い伝えられています。
最後に倒された柱松に人々が集まる様子が映っていますが、木の枝を持ち帰って田んぼや畑に刺すと害虫を寄せ付けないと言われているそうです。